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CA2059 - オスロ大学図書館のデジタルサービス / マグヌスセン矢部直美

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カレントアウェアネス
No.359 2024年3月20日

 

CA2059

 

オスロ大学図書館のデジタルサービス

オスロ大学図書館(University of Oslo Library):マグヌスセン矢部直美(やべなおみ)

 

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CA2058 - ジャパンリンクセンター(JaLC)の歩みと今後の展望 / 小林瑠那

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カレントアウェアネス
No.359 2024年3月20日

 

CA2058

 

ジャパンリンクセンター(JaLC)の歩みと今後の展望

ジャパンリンクセンター事務局:小林瑠那(こばやしるな)

 

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CA2057 - 公共図書館と大学の連携事例の一考察 / 渡部幹雄

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カレントアウェアネス
No.359 2024年3月20日

 

CA2057

 

公共図書館と大学の連携事例の一考察

由布の里自由大学:渡部幹雄(わたなべみきお)

 

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CA2056 - 「ユネスコ公共図書館宣言2022」:2022年版に至る歩みとその活用 / 永田治樹

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カレントアウェアネス
No.359 2024年3月20日

 

CA2056

 

「ユネスコ公共図書館宣言2022」:2022年版に至る歩みとその活用

未来の図書館研究所:永田治樹(ながたはるき)

 

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CA2065 - 動向レビュー:欧米における図書館出版のいま / 設樂成実

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カレントアウェアネス
No.360 2024年6月20日

 

CA2065

動向レビュー

 

欧米における図書館出版のいま

京都大学東南アジア地域研究研究所:設樂成実(したらなるみ)

 

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CA2064 - 動向レビュー:国内の大学における電子ジャーナルの転換契約をめぐる動向 / 小陳左和子, 山崎裕子

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カレントアウェアネス
No.360 2024年6月20日

 

CA2064

動向レビュー

 

国内の大学における電子ジャーナルの転換契約をめぐる動向

大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE):小陳左和子(こじんさわこ),
山崎裕子(やまざきひろこ)

 

1. はじめに

 転換契約(Transformative Agreements)は、学術雑誌に係る出版社への支払いを購読料からオープンアクセス(OA)出版料に移行させることを意図したものである。2024年現在、日本の大学図書館において転換契約が注目されるようになってから数年が過ぎ、実際に出版社と契約を締結した機関が急速に増えている。

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CA2063 - 横浜国立大学附属図書館ビジョンを策定して―大学図書館機能の再定義作業― / 大原一興

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カレントアウェアネス
No.360 2024年6月20日

 

CA2063

 

横浜国立大学附属図書館ビジョンを策定して―大学図書館機能の再定義作業―

横浜国立大学名誉教授/前附属図書館長:大原一興(おおはらかずおき)

 

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CA2060 - 図書館における「音」をどう包含するか / 中井孝幸

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カレントアウェアネス
No.360 2024年6月20日

 

CA2060

 

図書館における「音」をどう包含するか

愛知工業大学工学部建築学科:中井孝幸(なかいたかゆき)

 

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CA2062 - 3つの情報リテラシー概念に関する検討:各分野における背景と問題意識に着目して / 飯尾 健

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カレントアウェアネス
No.360 2024年6月20日

 

CA2062

 

3つの情報リテラシー概念に関する検討:各分野における背景と問題意識に着目して

徳島大学高等教育研究センター:飯尾健(いいおけん)

 

1. はじめに

 現在、フェイクニュースや炎上にいかに対処するかは大きな課題となっており、その対策となる情報リテラシーとその育成の重要性は様々な学問分野から提言されている。

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CA2061 - 公共図書館におけるサイバーセキュリティ対策の実践方法について / 米田 渉

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カレントアウェアネス
No.360 2024年6月20日

 

CA2061

 

公共図書館におけるサイバーセキュリティ対策の実践方法について

成田市役所,日本図書館協会認定司書2052号(2022.4~2032.3):米田渉(よねだわたる)

 

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CA2068 - 新しい「国立国会図書館サーチ」への統合に至る道のり / 川島隆徳

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カレントアウェアネス
No.361 2024年9月20日

 

CA2068

 

新しい「国立国会図書館サーチ」への統合に至る道のり

電子情報部電子情報サービス課:川島隆徳(かわしまたかのり)

 

 2024年1月5日、国立国会図書館は統合的な検索サービスである「国立国会図書館サーチ」(1)(NDLサーチ)を公開した。本稿では、主にシステム面に着目し、開発の背景と実装について述べたい。

 

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CA2067 - デジタル・シティズンシップを担う公共図書館 / 豊福晋平

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カレントアウェアネス
No.361 2024年9月20日

 

CA2067

 

デジタル・シティズンシップを担う公共図書館

国際大学GLOCOM主幹研究員/准教授:豊福晋平(とよふくしんぺい)

 

1. はじめに

 2022年11月、筆者は図書館総合展2022にて「デジタル時代のシティズンシップを支えるのは誰か?」(1)というタイトルで講演を行ったところ、図書館関係者から思いのほか大きな反響をいただくこととなった。本稿ではその講演内容を背景として、そもそもデジタル・シティズンシップとは何か、公共図書館に注目するのはなぜか、そして我が国における展望について解説する。

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CA2071 - 動向レビュー:学校・学校図書館における読書活動―2011年から2024年まで― / 足立幸子

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カレントアウェアネス
No.361 2024年9月20日

 

CA2071
動向レビュー

 

学校・学校図書館における読書活動―2011年から2024年まで―

新潟大学:足立幸子(あだちさちこ)

 

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CA2070 - 動向レビュー:ラーニングコモンズの評価方法を考える / 岩﨑千晶

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カレントアウェアネス
No.361 2024年9月20日

 

CA2070
動向レビュー

 

ラーニングコモンズの評価方法を考える

関西大学教育推進部:岩﨑千晶(いわさきちあき)

 

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CA2069 - 動向レビュー:ニューロダイバーシティと図書館サービス―自閉スペクトラム症者の包摂と展望― / 下山佳那子

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カレントアウェアネス
No.361 2024年9月20日

 

CA2069
動向レビュー

 

ニューロダイバーシティと図書館サービス―自閉スペクトラム症者の包摂と展望―

八洲学園大学生涯学習学部:下山佳那子(しもやまかなこ)

 

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CA2066 - 市町村と県による協働電子図書館「デジとしょ信州」のこれまでとこれから / 森いづみ, 鈴木康之, 奈良澤一恵, 棟田聖子, 平中和司, 文平玲子

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カレントアウェアネス
No.361 2024年9月20日

 

CA2066

 

市町村と県による協働電子図書館「デジとしょ信州」のこれまでとこれから

県立長野図書館:森いづみ(もりいづみ)
坂城町立図書館:鈴木康之(すずきやすゆき)
安曇野市立中央図書館:奈良澤一恵(ならさわかずえ)
松川村図書館:棟田聖子(むねだせいこ)
大桑村図書館:平中和司(ひらなかかずし)
市立須坂図書館:文平玲子(ふみひられいこ)

 

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E2726 - 50周年を迎えた日本国際児童図書評議会(JBBY)

カレントアウェアネス-E

No.486 2024.09.05

 

 E2726

50周年を迎えた日本国際児童図書評議会(JBBY)

日本国際児童図書評議会・土居安子(どいやすこ)

 

  日本国際児童図書評議会(JBBY)は、国際児童図書評議会(IBBY)の日本支部として1974年に誕生し、2024年で50周年を迎えた。本稿では、主にJBBYの概要とその主な活動等を紹介する。

●IBBYとは

  IBBYは、第二次世界大戦後の1946年に、荒廃したドイツで、イエラ・レップマン(Jella Lepman)が世界に呼びかけて集めたミュンヘンでの子どもの本の展覧会に端を発する。その後、「本を通して国際理解を深め、子どもの本で平和な世界を」をモットーに1953年にスイス・チューリッヒで発足し、2024年現在、84の国と地域が加盟している。

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E2731 - 査読に関する英国物理学会出版局の報告書(2024年)

カレントアウェアネス-E

No.487 2024.09.19

 

 E2731

査読に関する英国物理学会出版局の報告書(2024年)

収集書誌部国内資料課・村瀨啓(むらせけい)

 

●はじめに

  英国物理学会(Institute of Physics:IOP)の出版部門である英国物理学会出版局(IOP Publishing:IOPP)は、物理学の広範な領域に及ぶ100以上の学術雑誌を刊行している。IOPPは2024年5月14日、論文査読の近況に対する物理学者コミュニティの意見を調査した報告書“State of peer review 2024”(以下「報告書」)を公開した。本稿はその概要紹介を目的とする。

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E2730 - 源氏物語が繋ぐ人と資料:「デジタル源氏物語」の構築

カレントアウェアネス-E

No.487 2024.09.19

 

 E2730

源氏物語が繋ぐ人と資料:「デジタル源氏物語」の構築

裏源氏勉強会/東京大学附属図書館・中村美里(なかむらみさ)、
木越みち(きごしみち)、小川夏代子(おがわかよこ)

 

●はじめに

  2024年7月、東京大学附属図書館デジタルアーカイブ活用に関する勉強会(通称:裏源氏勉強会)は、『源氏物語』の研究プラットフォーム「デジタル源氏物語」構築の取組が評価され、第59回国立大学図書館協会賞を受賞した。この裏源氏勉強会は、室町後期あるいは江戸初期の写本であり、「東大本」とも言われる『源氏物語』を東京大学総合図書館が2019年にデジタル公開したことを機に、教員と図書館職員によるデジタルデータの活用を考える勉強会として発足した。本稿では、『源氏物語』の本文研究プラットフォームとなることを目指した「デジタル源氏物語」の構築について述べる。

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E2733 - 郷土出版のたいまつを高く掲げて:「岡山文庫の世界」<報告>

カレントアウェアネス-E

No.487 2024.09.19

 

 E2733

郷土出版のたいまつを高く掲げて:「岡山文庫の世界」<報告>

岡山県立図書館・佐藤賢二(さとうけんじ)

 

  岡山県立図書館では、利用者の課題解決を目的に主題別6部門制(参考資料、人文科学資料、児童資料、社会科学資料、自然科学・産業資料、郷土資料)を採用し、各部門の特色を生かした図書館活用講座を定期的に開催している。本稿では、2024年6月22日に郷土資料部門が開催した活用講座「岡山文庫の世界」の概要について報告する。当日の講座の詳細は当館デジタルアーカイブ「デジタル岡山大百科」上の配信録画を参照されたい。

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E2732 - ブックスタートにおける「多言語対応絵本」の取組<報告>

カレントアウェアネス-E

No.487 2024.09.19

 

 E2732

ブックスタートにおける「多言語対応絵本」の取組<報告>

NPOブックスタート・安井真知子(やすいまちこ)

 

  「ブックスタート」は、0歳児健診などの機会に読みきかせの「体験」と「絵本」をセットでプレゼントする活動である。赤ちゃんの幸せを願い、行政と市民が協働する自治体の事業として全国各地で行われている。対象となるのは事業を行う自治体に生まれた「すべて」の赤ちゃんとその保護者で、外国人親子も含まれる。

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E2735 - 世界の博物館収蔵庫に関する報告書を公開

カレントアウェアネス-E

No.488 2024.10.03

 

 E2735

世界の博物館収蔵庫に関する報告書を公開

静岡文化芸術大学文化政策学部・田中裕二(たなかゆうじ)

 

  2019年9月7日、ICOM(国際博物館会議)京都大会2019(CA1971参照)で開催された第34回総会において、世界中の収蔵庫に保管されているコレクションを守り、その価値を高めるための対策に関する決議が採択された。その後、収蔵庫に関する作業部会による調査が進められ、2024年5月、98か国1,132の機関からの回答をまとめた報告書“Museum Storage around the World”(世界の収蔵庫)が公開された。以下、その概要を紹介する。

●回答館の特徴

  回答した館の54%が中小都市にある。また、年間入館者数2万人以下の館が45%を占めている。正規職員が10人以下の館が全体の40%であり、年間入館者数1万人以下の館についてはその60%が、正規職員5人以下で運営されている。

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E2738 - シンポジウム「2024年能登半島地震・各地からの報告」<報告>

カレントアウェアネス-E

No.488 2024.10.03

 

 E2738

シンポジウム「2024年能登半島地震・各地からの報告」<報告>

神戸大学大学院人文学研究科/歴史資料ネットワーク・跡部史浩(あとべふみひろ)

 

  歴史資料ネットワーク(史料ネット)は1995年の阪神・淡路大震災の発生を受けて、関西に拠点を置く歴史学会が中心となって設立された、大規模災害時の資料保全活動を行うボランティア団体である(CA1743参照)。2024年8月4日、総会シンポジウム「2024年能登半島地震・各地からの報告」を開催した。史料ネットでは、2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震の被災地における博物館、資料館、関連団体からの報告によって、資料保全活動の現状や、活動の長期化も見据えた情報発信のあり方などについて議論を深めることを本シンポジウムの目的に設定した。当日は対面11人、オンライン約70人の参加があった。以下、各報告ならびに討論の概要を述べる。

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E2734 - 日出町立小中学校の「学校日誌」の永年・永続的保存

カレントアウェアネス-E

No.488 2024.10.03

 

 E2734

日出町立小中学校の「学校日誌」の永年・永続的保存

日出町教育委員会・中尾征司(なかおせいじ)

 

  2024年4月から大分県の日出町教育委員会(以下「町教委」)は、所管する町立小中学校の「学校日誌」保存の取り組みに着手した。本稿では実務に携わってきた筆者の視点で、その概要と今後の展望、課題について述べる。

●保存の概要

  学校資料の一つである「学校日誌」は、児童や教職員が営む学校生活の日々を綴った記録で、現在は管理職である教頭(副校長)が作成を担っている。主には児童の出欠及び教職員の勤務状況、学校での行事や出来事などが記され、作成された時代により内容はやや異なる。「学校日誌」は学校教育法施行規則第28条第1項に、「学校において備えなければならない表簿」と規定され、同条第2項には5年間の保存が義務付けられている。

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E2737 - 韓国、第4次読書文化振興基本計画(2024-2028)を発表

カレントアウェアネス-E

No.488 2024.10.03

 

 E2737

韓国、第4次読書文化振興基本計画(2024-2028)を発表

関西館アジア情報課・河村真澄(かわむらますみ)

 

  韓国・文化体育観光部は2024年4月、「第4次読書文化振興基本計画(2024-2028)」を発表した。読書文化振興基本計画(以下「基本計画」)は読書文化振興法第5条を根拠として5年ごとに定められるもので、今回の第4次基本計画は2019年4月発表の第3次基本計画(2019-2023)(E2173 参照)に次ぐものである。

  第4次基本計画では、読書を取り巻く現状や第3次基本計画の総括を踏まえ、「読書の裾野拡大」というビジョンのもと、「不読者(1年間で本を1冊も読まない人)の読者(読書習慣のある人)への転換・本に親しむための基盤形成」をコア目標として掲げている。以下では、この目標達成のために設定された四つの推進戦略に沿って、計画の概要を紹介する。

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E2736 - 「絵本で知る世界の国々」:IFLA展示会セットの紹介

カレントアウェアネス-E

No.488 2024.10.03

 

 E2736

「絵本で知る世界の国々」:IFLA展示会セットの紹介

国際子ども図書館資料情報課情報サービス係

 

  2024年3月、国際図書館連盟(IFLA)の児童・ヤングアダルト図書館分科会(E2664ほか参照)が、“The World Through Picture Books”プログラムのカタログ第3版の公開を発表した。本稿では、IFLAの取組及びその一環として構築された展示会セットの概要を述べたうえで、国立国会図書館(NDL)国際子ども図書館の関連事業を紹介する。

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E2743 - デジタル化と歴史研究の未来―人文学・社会科学の協働<報告>

カレントアウェアネス-E

No.489 2024.10.17

 

 E2743

デジタル化と歴史研究の未来―人文学・社会科学の協働<報告>

東京大学史料編纂所・菊地智博(きくちちひろ)

 

  2024年9月7日、東京大学史料編纂所はシンポジウム「デジタル化と歴史研究の未来―人文学・社会科学の協働」をハイブリッド形式で開催した。科研費「日本近世史料学の再構築」(23K21964)の成果を基礎として、紙史料とデジタルデータとの有機的結合のもとに歴史情報を公開するあり方の考察から、デジタル化と歴史研究の未来を探ることを目的とするものである。対面・オンラインあわせて81人の参加者を得た。以下、その概要を紹介する。

  司会は立石了(東京大学史料編纂所)が務めた。まず杉本史子氏(東京大学名誉教授・東洋文庫研究員)から趣旨説明があり、続けて4人が報告を行った。

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E2741 - 石見銀山から、バーチャルを活用した「とどける博物館」

カレントアウェアネス-E

No.489 2024.10.17

 

 E2741

石見銀山から、バーチャルを活用した「とどける博物館」

石見銀山資料館・佐藤愛(さとうまな)

 

  石見銀山資料館は、島根県大田市、世界遺産石見銀山史跡の町並みの玄関口に建つ、鉱山資料の展示や調査研究を行う博物館である。1976年に開館し、まもなく創立50周年を迎える今、能動的に博物館を「届ける」アウトリーチ活動に取り組んでいる。本稿では、当館が取り組む所蔵資料のデジタル化とアウトリーチ活動「とどける博物館」について紹介する。

●所蔵資料のデジタル化とバーチャル展示

  島根県では、山間部等の中心市街から離れた場所に住む人の場合、博物館に辿り着くまでに公共交通機関を用いても片道2、3時間を要する。当館は、こうした地方の交通条件といった地理的理由のほか、経済的、身体的理由で博物館に行けない人々がいる環境に目を向け、本来は平等に開かれた生涯学習の場である博物館として社会的包摂を目指してきた。

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E2739 - 「きくち圏域電子図書館」の歩みと今後の展望

カレントアウェアネス-E

No.489 2024.10.17

 

 E2739

「きくち圏域電子図書館」の歩みと今後の展望

菊池市立図書館・長尾美穂(ながおみほ)

 

  菊池市立図書館は、熊本県北東部に位置する、中央館1館分館3館からなる公立図書館である。2024年7月、当館を含む菊池圏域の2市2町(菊池市・合志市・菊陽町・大津町)の公立図書館が参加する広域電子図書館「きくち圏域電子図書館」が実現した。本稿では、実現までの経緯と現状、今後の展望を紹介する。

●実現までの道のり

  2017年、菊池市は1階に菊池市中央図書館、2階に中央公民館を備えた複合施設、菊池市生涯学習センターKiCROSSをオープンした。中央図書館の開館にともない、「学びの地域格差をなくしたい」との思いから電子図書館の導入を検討した。当初は熊本県全域で利用できる電子図書館を提案しようとしたが、時期尚早との声も多く、まずは「きくち圏域電子図書館」として菊池圏域の公立図書館との広域連携を目指した。導入に際しては、全国の事例を収集した。

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E2742 - オランダ国立図書館が建設する新書庫について

カレントアウェアネス-E

No.489 2024.10.17

 

 E2742

オランダ国立図書館が建設する新書庫について

収集書誌部資料保存課・廣川明日菜(ひろかわあすな)

 

  オランダ国立図書館(Koninklijke Bibliotheek:KB)は、現在新たな書庫の建設を進めている。2028年に稼働予定であるこの書庫には、従来とは異なる構造とシステムが導入される。本稿ではその特徴を紹介したい。

●新書庫建設の経緯と概要

  KBは1798年に設立され、数回の移設を経て1982年に北海沿岸の都市・ハーグの現施設へ移転したが、収蔵スペースのひっ迫と老朽化に加え、近年の海面上昇に伴う地下書庫の水害リスク、また運用にかかるコストなども大きな課題となっていた。これらの諸問題を抜本的に解決するために、KBは書庫の一新を決めた。

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E2740 - 日本玩具博物館50年の歩みと活動継承への取り組み

カレントアウェアネス-E

No.489 2024.10.17

 

 E2740

日本玩具博物館50年の歩みと活動継承への取り組み

日本玩具博物館・尾崎織女(おさきあやめ)

 

●個人が創設した博物館の歩み

  日本玩具博物館(兵庫県姫路市)は、現館長の井上重義が創設した私立博物館である。

  
1963年、若き日の井上館長は、一冊の本『日本の郷土玩具』(斎藤良輔著/1962年・未来社刊)に触発され、加速する近代化のなかで姿を消していく郷土玩具を残そうと、会社勤めのかたわら全国を歩いて収集を始める。1974年、収集品公開のために私費で「井上郷土玩具館」を開設。その後も資料の充実と施設の拡充に努め、1984年、館名を「日本玩具博物館」に改称する。1990年には学芸員が着任し、スタッフ一同、資料の収集・保存、調査・研究、展示、教育・普及という4つの機能を備えた博物館づくりに奮闘してきた。

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E2748 - NCARシンポジウム003「美術館のアクセシビリティ」<報告>

カレントアウェアネス-E

No.490 2024.10.31

 

 E2748

NCARシンポジウム003「美術館のアクセシビリティ」<報告>

国立アートリサーチセンター・鈴木智香子(すずきちかこ)

 

  2024年9月23日、独立行政法人国立美術館国立アートリサーチセンター(NCAR;E2606 参照)は、NCARシンポジウム003「美術館のアクセシビリティ―共生社会に向けて、対話のある“合理的配慮”とは?」を、国立新美術館で開催した。本稿では、その内容を紹介する。

  片岡真実(NCARセンター長)からの開会挨拶の後、筆者(NCAR研究員)と伊東俊祐(NCAR客員研究員)が趣旨説明を行った。2024年3月に刊行した『ミュージアムの事例(ケース)から知る!学ぶ!合理的配慮のハンドブック』の内容に沿いながら、「対話のある合理的配慮」がどのように実現されるのか、前提となる考え方について説明した。

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E2745 - 韓国の第4次図書館発展総合計画(2024~2028)

カレントアウェアネス-E

No.490 2024.10.31

 

 E2745

韓国の第4次図書館発展総合計画(2024~2028)

関西館総務課・中村穂佳(なかむらほのか)

 

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E2746 - スペインにおける読書習慣と書籍購入(2023)の概要

カレントアウェアネス-E

No.490 2024.10.31

 

 E2746

スペインにおける読書習慣と書籍購入(2023)の概要

関西館文献提供課・水野翔彦(みずのやすひこ)

 

  2024年1月31日、スペイン出版社組合連合(Federación de Gremios de Editores de España)はスペインにおける読書(lectura)習慣と書籍購入に関する2023年の調査結果を公開した。この調査は同連合がスペイン文化省の協力を得て2000年に開始し、休止期間(2013年から2016年分が該当)を除いて毎年実施されているものである。今回の調査対象は主に14歳以上の4,800人で、報告書は「書籍の読書」「電子媒体の読書」「録音図書」「読書に対する意識」「書籍の購入」「図書館」「未成年の読書」といった章立てとなっている。以下で概要を紹介する。

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E2744 - 帝国議会会議録検索システム、全期間本文テキストデータ公開

カレントアウェアネス-E

No.490 2024.10.31

 

 E2744

帝国議会会議録検索システム、全期間本文テキストデータ公開

調査及び立法考査局議会官庁資料課、
電子情報部電子情報企画課次世代システム開発研究室

 

  2024年8月23日、国立国会図書館(NDL)は、帝国議会の速記録の画像を閲覧できる「帝国議会会議録検索システム」において、戦前・戦中期分(1890(明治23)年11月~1945(昭和20)年8月)の画像(約27万ページ)からOCR処理により作成した本文テキストデータを公開した。これにより、既に提供していた戦後期分(1945(昭和20)年9月~1947(昭和22)年3月)と合わせて、帝国議会の全期間にわたり速記録に掲載された質疑や議案本文などの全文検索とテキスト表示が可能になった。本稿では、今回のOCRテキスト化に関する取組を紹介する。

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E2747 - 消失するインターネット上のコンテンツに関する調査(米国)

カレントアウェアネス-E

No.490 2024.10.31

 

 E2747

消失するインターネット上のコンテンツに関する調査(米国)

関西館電子図書館課・志村努(しむらつとむ)

 

●はじめに

  
2024年5月、米国の調査機関Pew Research Centerはインターネット上のコンテンツの消失に関する調査結果を公開した。調査では、ウェブページ、ウェブページ中のリンク、ソーシャルメディア上の投稿、という3種類のインターネット上のコンテンツに対して、消失するまでの期間や消失するコンテンツの割合等、それぞれの種類に応じた分析を行っている。本稿では、各コンテンツに対する調査方法と結果、また最後にこれまでに行われた類似の調査について紹介する。

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カレントアウェアネス・ポータルに英訳コンテンツを追加しました。

2024年3月26日、カレントアウェアネス・ポータルで新しく英文記事1件を公開しました。

新しい英語のコンテンツは、カレントアウェアネスの記事を翻訳したものです。

今回公開した1つの新しい記事に加え、今後も新しい記事を公開していく予定です。

CA2051e – The Past 10 Years of E-legal Deposit of Online Publications and Its Future
https://current.ndl.go.jp/en/ca2051_en

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『カレントアウェアネス-E』477号を発行

『カレントアウェアネス-E』477号を発行しました。

■E2685■ Z世代・ミレニアル世代の図書館利用と読書事情(米国)
関西館図書館協力課・横山裕里恵

■E2686■ オーストラリアとニュージーランドにおけるOAへの取組状況
関西館図書館協力課・三崎彩

■E2687■ 第34回保存フォーラム:フィルムと写真<報告>
収集書誌部資料保存課・齊藤誠一

■E2688■ 第48回ISSNセンター長会議<報告>
収集書誌部逐次刊行物・特別資料課・水戸部由美、柳澤健太郎

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『カレントアウェアネス-E』478号を発行

『カレントアウェアネス-E』478号を発行しました。

■E2689■ 読書は認知症の進行を抑制できるか?:司書課程での取り組み
沖縄国際大学総合文化学部・山口真也

■E2690■ 「JATDT舞台美術作品データベース」の公開とその意義
日本舞台美術家協会・伊藤雅子

■E2691■ 日本図書館研究会第65回研究大会シンポジウム<報告>
大阪城南女子短期大学現代生活学科・尾松謙一

■E2692■ 図書館を未来につなぐ江北図書館の活動<報告>
専門図書館協議会・金子由里恵

■E2693■ 京都の文化と生物多様性:標本のデジタル化の意義<報告>
京都府総合政策環境部自然環境保全課・中島瞳

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『カレントアウェアネス-E』479号を発行

『カレントアウェアネス-E』479号を発行しました。

■E2694■ 「子ども時代の「心に残る」読書体験を考える」<報告>
実践女子大学文学部・須賀千絵

■E2695■ 「これからの地域資料データの継承・共有を考える」<報告>
日本舞台美術家協会・伊藤雅子

■E2696■ フォーラム「東海地域の文化財保護体制を考える」<報告>
国立歴史民俗博物館・小野塚航一

■E2697■ 全国書誌サービスの現状と将来:書誌調整連絡会議<報告>
収集書誌部収集・書誌調整課・小野塚由希子

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『カレントアウェアネス-E』480号を発行

『カレントアウェアネス-E』480号を発行しました。

■E2698■ 加西市立図書館における「加西STEAM」への取組
加西市立図書館・深田正範

■E2699■ データ再利用性と論文アクセス性の向上に向けた奈文研の取組
奈良文化財研究所・高田祐一

■E2700■ 英国図書館へのサイバー攻撃に関する報告書
電子情報部システム基盤課・岡本史也

■E2701■ 第19回レファレンス協同データベース事業フォーラム<報告>
関西館図書館協力課・レファレンス協同データベース事業事務局

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『カレントアウェアネス-E』481号を発行

『カレントアウェアネス-E』481号を発行しました。

■E2702■ みんなとつながる上毛かるた:紹介展示と体験会をとおして
群馬県立点字図書館・細川智子

■E2703■ 『特別支援学校での読み聞かせ 増訂版』の発行
東京都立多摩図書館・吉井嘉奈子

■E2704■ 郷土作家の作品を次世代に:『鈴木三重吉童話集』制作報告
広島市立中央図書館・川上裕司

■E2705■ 島根県立図書館での県内戦争体験記録データベース構築講座
島根大学法文学部・板垣貴志

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「カレントアウェアネス・ポータル」正式運用開始から18周年

2006(平成18)年6月20日に正式運用を開始した当サイト「カレントアウェアネス・ポータル」は、おかげさまで18周年を迎えることができました。いつも御利用ありがとうございます。

今後もコンテンツの充実に努めてまいりますので、引き続き、御愛顧と御支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

参考:
このサイトについて
https://current.ndl.go.jp/about
※当サイトのリーフレットや紹介文献等を掲載しています。

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『カレントアウェアネス』360号掲載

『カレントアウェアネス』360号(2024年6月20日発行)の記事を掲載しました。

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『カレントアウェアネス-E』482号を発行

『カレントアウェアネス-E』482号を発行しました。

■E2706■ 足立区立中央図書館の未返却図書資料対策プランについて
足立区立中央図書館・高橋冬子

■E2707■ シンポジウム「大学ミュージアムとしての未来」<報告>
武庫川女子大学附属総合ミュージアム・横川公子

■E2708■ 「博物館の収蔵コレクションの現状と課題を考える」<報告>
法政大学キャリアデザイン学部・金山喜昭

■E2709■ 2024年CEAL年次大会及びNCC公開会議<報告>
利用者サービス部科学技術経済課・福林靖博、電子情報部電子情報企画課次世代システム開発研究室・青池亨

■E2710■ 倉田敬子国立国会図書館新館長インタビュー
編集・聞き手:関西館図書館協力課調査情報係

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『カレントアウェアネス-E』483号を発行

『カレントアウェアネス-E』483号を発行しました。

■E2711■ フィリピンにおける全国読者調査(2023年)について
関西館アジア情報課・本田伸彰

■E2712■ 国際子ども図書館の子ども向け新コンテンツ
国際子ども図書館児童サービス課

■E2713■ 2024年国際博物館の日記念シンポジウム<報告>
ICOM日本委員会/日本博物館協会・半田昌之

■E2714■ ライブラリーカフェ:百年前の人々が本を手にするまで<報告>
関西館アジア情報課・向井紀子

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『カレントアウェアネス-E』484号を発行

『カレントアウェアネス-E』484号を発行しました。

■E2715■ 歴史資料としての折り込みチラシ
徳島県立文書館・嵐大二郎

■E2716■ 地域の記憶を未来へ:秋田8ミリフィルム・アンソロジーの活動
秋田公立美術大学・石山友美

■E2717■ 3D模型で支援する「百聞は一“触”に如かず」
鶴見大学文学部・元木章博

■E2718■ ポーラ文化研究所の化粧文化ギャラリーとデジタルミュージアム
ポーラ文化研究所・富澤洋子

■E2719■ 博物館デジタルアーカイブの現在地(第1回)<報告>
五常総合法律事務所・数藤雅彦、慶應義塾大学文学部・福島幸宏

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『カレントアウェアネス-E』485号を発行

『カレントアウェアネス-E』485号を発行しました。

■E2720■ 感覚過敏の来館者のための東京国立博物館センサリーマップ
東京国立博物館・鈴木みどり

■E2721■ Jiscによる英国の転換契約に関する調査報告書
東京大学附属図書館・尾城友視

■E2722■ 『図書館員のための「やさしい日本語」』刊行イベント<報告>
日本図書館協会多文化サービス委員会・阿部治子

■E2723■ 情報メディア学会第23回研究大会シンポジウム<報告>
八洲学園大学生涯学習学部・下山佳那子

■E2724■ 2024年IIPC総会・ウェブアーカイビング会議<報告>
関西館電子図書館課・安藤一博

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『カレントアウェアネス-E』486号を発行

『カレントアウェアネス-E』486号を発行しました。

■E2725■ 15周年を迎えた飛騨市図書館:「直営」がもたらすもの
飛騨市図書館・西倉幸子

■E2726■ 50周年を迎えた日本国際児童図書評議会(JBBY)
日本国際児童図書評議会・土居安子

■E2727■ 東北大学総合知デジタルアーカイブの構築
東北大学附属図書館・半澤智絵

■E2728■ 全国美術館会議による美術館学芸員の聞き取り調査について
高知県立美術館・安田篤生

■E2729■ 中小出版社の状況に関するフランス文化省の調査報告書
利用者サービス部音楽映像資料課・重黒木南帆

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